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後藤 敬
設楽町名倉トマト部会
ルネッサンストマトプロモーショングループ代表

名倉でトマトを作って30年!とても小さな産地ですが、安全でおいしく、みんなに喜んでもらえる 『本物のトマト』を作りたいと 考えていました。 

ルネッサンストマトは始め 捨てられかけたトマトでした。単為結果性トマトとして開発され、蜂を使うような受粉作業をさせなくても良いトマトとして開発されました。しかし、平地の耕作地では理想のトマトにはならず、生産が中止になりかかったところでした。
そんな時、このトマトと出会い、この名倉で試作してみることに・・。すると他所ではできないとても美味しいトマトが出来たのです。 復興(ルネッサンス)をとげたこのトマトに運命を感じ、この地だからこそできる美味しいトマトだと『ルネッサンストマト』と名づけられたのです。

しかし、自信を持って出荷したルネッサンストマトはその特徴である果皮の薄さがネックとなり、市場で酷評されてしまいました。機械での扱いによる衝撃に弱かったのです。 でも、諦めませんでした。 「この名倉高原だからこそできる美味しいトマトを皆に食べてもらいたい 」その一心でした。それから試行錯誤して、 どうしたら作り手の想いが伝わり、お客さんの声が聞こえるようになるのだろうかと考えたのです。

この地だからこそできるルネッサンストマト!

ハウスの見える風景愛知県の北設楽郡設楽町にある名倉は高い山に囲まれた高原です。空気は美味しく、清らかな湧き水、夏でも涼しいという自然に恵まれた愛知県の軽井沢です。そんな自然環境の元、トマトひとつひとつをまるで自分の子どものように大切に育てています。
ハウスの見える風景>>

なぜこの自然環境だから美味しくなるのか、それは夏の熱い日差しにさらされたトマトは、夜になると気温が下がるお陰で昼間に受けたダメージが夜にはちゃんと癒されハウス内回復し、また元気いっぱいお日様の恵みを受けるのです。この寒暖の差はどんな植物にも同じ様に働き、名倉のトウモロコシやお米なども美味しいと評判です。トマトが赤くなるには温度の積算により色づきます。だから名倉のトマトは夜の気温が下がるお陰でゆっくりと赤くなり、美味しさもギュッと濃くなるのです。

トマトマークうまい!の声に奮起

新聞記事を読む市場で酷評されたルネッサンストマト。それでも諦めはしませんでした。
それは食べて美味しさを味わった方からの声からでした。新聞記事を読む>>

選果機では扱わず全て手作業による選別をしています。

計測器計測器には一個ずつ乗せます。すると計測器が「190」とグラム数をしゃべるんですよ!
選別
一個ずつキズや傷みを確認、選別し
箱詰め、出荷まで行なっています。
箱詰め

 

トマトマーク水耕栽培です

ロックウール

ハウスの中は土を使わない水耕栽培で衛生的に行われます。
一番の利点は『土壌からの細菌感染がない』ということです。
それにより農薬の散布は極限まで抑えることができます。
逆に水の管理は大切で、細菌等の発生には細心の注意が必要です。

苗はロックウールという四角いブロックに2本づつ植えてあり、そのまま根がキューブに張るまで育て、 裏面が根で覆われたら水耕栽培に移行します。






機械ハウス内の気温、水、肥料などコンディションの管理は全てコンピュータで行っています。難しかった微妙なコントロールができるので品質にムラがなく、安定した美味しさになりました。



川写真




そして平成16年から廃液再処理システムを導入

ここ設楽町は水の郷で知られております。
環境保護と水資保全のため、水耕栽培から出る廃液の処理と再利用を産地ぐるみで開発協力し、科学物質を使わずにバクテリアや菌により分解する浄化システムを導入しました。


換気扇地球温暖化によるハウス栽培の対策
名倉は高原のため『夏は涼しい』がこのルネッサンストマトを栽培する利点でしたが、近年の酷暑は流石に耐えがたいものがあり、日中のハウス内はそのままだと40℃を超えます。
ハウス内には日よけ対策と冷害対策として二重の開閉式ビニールをめぐらせ、 細かな網状の防虫ネットを張り、風が通るようにしてありますが、平成21年度からは扇風機と換気扇を設置し強制的に熱い空気を排除できるように対策を取りました。

トマトマーク農薬軽減のため


害虫防止の為に天窓には網をはっています。
そして上に渡してある黄色いリボンは、害虫の繁殖を防ぐ農薬が染込ませてあり、トマトに直接農薬を散布しないで済むようになりました。

トマトも生き物、病気にかかることもありますが、日々、怠らず細心の注意を払い管理をしていれば早期対応、対策がとれて農薬も少なくて済みます。

イオングループ、ジャスコの審査に合格し、より安全なトマトということで「食の匠」に認定されています。 2007年はルネッサンストマトの特集がありました。

トマトマーク将来の展望 幻のトマトと呼ばれて


ベジタブル&フルーツマイスターという言葉がありますが、
野菜の個性を理解する人たちが増えています。

より安全で美味しく新鮮なものをというニーズが大きくなり、
生産者はそのニーズに応えられるよう努力していかなくてはなりません。

『今はまだまだ「赤くて丸いものはトマト」という様に 一緒くたで売られているけどが、
これからはトマトの形状・食味といった個性を売る時代だよね。
だからこそ、このルネッサンストマトなんだ。
そして、その情報は生産者側から発信しないといけないんだ。』 


小さな産地で作れる数は決まっていますが、ここ名倉という地域の自然と共に
幻のトマト『 ルネッサンストマト』を愛していってくださる方とネットワーク創りをしていきたいと熱く望んでおります。

みなさんからの「美味しかったよ」と、そんな言葉を聴けるような場を作りたい。
味わってもらった皆さん一人一人の声が 私どもの励みになるからです。 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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